日用品各社が「ポスト爆買い」に動き出した! 越境EC(電子商取引)に続々参入

中国人観光客を中心とした訪日外国人による“爆買い”に陰りが生じ始めている中、インターネット経由で国境をまたいで海外(中国)の消費者に商品を販売する「越境EC(電子商取引)」が、“ポスト爆買い”として注目を集めている。利用者は、爆買いで日本製品の優秀さを実感し、もはや中国製品では満足できなくなった層だ。ただ、越境ECはそもそも爆買いで起きた「ある問題」を解消するために始めたものだった。それが中国市場での販売攻勢につながり、今後数年で3倍に成長すると予測されているだけに、いわば「棚からぼた餅」。国内の日用品各社は越境ECの強化に続々と乗り出している。

 日用品各社が越境ECに乗り出したのは、昨年後半だ。もともとの狙いは、“代購(代理購入)”と呼ばれるブローカーが引き起こす国内市場での問題解消のためだった。

 販売現場では、中国人観光客がさまざまな商品を爆買いする。同時に日本で購入した商品を中国に大量に持ち帰り、高値で販売するブローカーも、日本で爆買いしていた。

 特にターゲットとなったのが子供用の紙おむつだ。ブローカーが、ドラッグストアなどで紙おむつを買い占めたため、店頭で品切れが続出し、日本の利用者が購入できないとの苦情が相次いだ。

 1人1個や2個までといった制限を設けた店もあったが、買い占めに走る中国人ブローカーの戦術に太刀打ちできず、ほとんど効果を発揮できていなかった。そこで、メーカーは対応を迫られた。

 花王が昨年11月、アリババグループが運営する越境ECサイト「天猫国際(Tモール・グローバル)」に店舗を開設し、子供用紙おむつ「メリーズ」の販売を始めるなど、各社が昨年後半から越境ECに乗り出した。

 ブローカーは日本で購入した商品を中国で高値で転売するが、越境ECならば、日本に近い価格で販売でき、ブローカーの高値転売に制限をかけられる。

 品質などで自国商品に不信を抱く中国の消費者が増えていることに加え、ブローカーが偽物を取り扱う問題も起きていたため、各社の越境ECは順調に滑り出している。

 これに拍車をかけたのが、今年4月に中国政府が乗り出した爆買い対策だ。それまでブローカーは、個人輸入では関税がかけられないメリットを使っていた。しかし、4月からは、一定以上持ち込む商品には、一般貿易なみの税金がかけられるようになった。

 制度変更を知らない一般の観光客が、中国への再入国の際に課税を求められ、商品を税関審査場に捨てていく様子が報道されたこともあったが、当然ブローカーについても、同様に制限がかかる。そのため、活動は制限され、日本の店頭での紙おむつ品切れ状態は解消に向かった。


 その一方で、もはや日本製の日用品は不可欠となった中国では、越境ECが一気にクローズアップされるようになった。これに合わせて、5月以降各社が一気に取り組みを加速させている。花王は、天猫国際に加え、5月末に天猫国際のライバルである京東グループが運営する越境ECサイト「JDワールドワイド」でも「メリーズ」の販売を始めた。

 小林製薬は5月下旬に、天猫国際上に店舗を設置。中国人観光客に人気が高い冷却剤「熱さまシート(子供用)」に加え、口臭防止剤「ブレスケア」や炭の力で口臭を防ぐ歯磨き粉「スミガキ」、しみやそばかすから肌を守る「ケシミンクリーム」をそろえた。

 熱さまシートは中国でも販売され、人気だが、越境ECでも扱うことで既存の販路を補う。一方、他の商品は現地で販売しておらず、投入した場合の人気を占う場として活用するという。

 1月から天猫国際で健康食品を販売するライオンが、5月下旬にラインアップを大幅拡大。新たに歯ブラシや歯磨き粉、洗剤や柔軟剤といった主力商品を扱い始めた。


 中国人韓国客が日本で直接商品を購入する爆買いは、大きな節目を迎えている。百貨店の免税品の売上高は4月、5月と2月連続で前年実績を下回るなど急激にブレーキがかかりつつある。さらに、英国の欧州連合(EU)離脱に伴う円高の進行で、訪日外国人観光客の減少や免税売り上げの減少も予測されるなど、昨年のような爆買いは見込みにくくなっている。

 これをカバーするのが、越境ECという見方が強い。経産省がこのほど発表した予測では、中国を消費国とした日本が販売する越境ECが、2015年の実績7956億円に対し、2019年には2兆3359億円と3倍近くに成長するとしている。

 それだけに、ポスト爆買いとして、各社の越境ECは拡大しそうだ。日本製紙の馬城文雄社長は、「今は、子供用がメーンだが、高齢化問題もあり、中国でも大人用おむつなどが今後の注目商品になる」と予測している。

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