天皇陛下「生前退位」報道、新聞を比較して自分の見立てを整理する

NHKの「スクープ」で始まった天皇陛下の「生前退位」報道、ソーシャルメディアでも様々な反応が発信されています。多様な意見を見えるのは良い点ですが、弱点もあります。ソーシャルメディアの性質として俯瞰的に読み比べることは非常に難しく、一つの記事がシェアされて議論が進むことで、別の視点から書かれた記事が読めないまま偏ってニュースを受け取ってしまう、いわゆるフィルダーバブル問題が起きがちです。ヤフーニュースも最近は関連リンクを絞っており、多様な記事を比較することは難しい状況です。
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関心が高いニュースをより深く理解するために、新聞やテレビ報道を比較し、記事の扱い(どのくらいの大きさか、何面で展開されているか)、見出し、内容などの異なる点を洗い出し、ニュースを俯瞰的に捉えて自分なりの見立てを整理してみることが大切です。近くのコンビニで毎日、朝日、産経、読売、東京、日経(順不同)を購入したので、少しポイントを整理します。
記事の扱い:各紙大きく展開、取材準備を伺わせる

毎日:『天皇陛下「生前退位」意向』『数年内に譲位 「お気持ち」表明へ』(1面、2面、3面、社会面、社説)

朝日:『天皇陛下生前退位の意向』『皇后さまと皇太子さまに伝える 皇室典範の改正課題に』(1面、2面、3面、11面、39面)

産経:『天皇陛下「生前退位」』『ご意向 数年内に 政府皇室典範改正検討へ』(1面、2面、3面、27面)

読売:『天皇陛下生前退位の意向』『政府、ご負担を配慮 皇室典範改正など検討』(1面、3面、38面、39面)

東京:『天皇陛下生前退位の意向』『1年前から示す 皇室典範改正に数年』(1面、2面、3面、30面、31面、社説)

日経:『天皇陛下退位の意向』『宮内庁、近く公表へ 皇室典範改正必要に』(1面、2面、3面、7面、社会面)

各紙大きく展開しています。制度面の課題、専門家・識者のコメント、国内外の反応などを幅広く押さえており、夜19時にNHKがスクープしてから取材がスタートしたのではなく各社が取材を進めていたことを伺わせます。

分かれているのは時期で、NHKは「生前退位」意向示されたのは5年ほど前と報じていましたが、東京は1年前、産経は少なくとも1年以上前、日経は数年前と書いてあります。
宮内庁の反応:否定は共通「拙速な議論を忌避」などの背景

毎日:見出しなし。1面本記内に「宮内庁はこれまで、生前退位に否定的な考えを示している」という方針の説明。

朝日:『宮内庁次長は否定』(1面1段)。山本信一郎次長のコメント「報道されたような事実は一切ない」「(天皇陛下は)制度的なことについては憲法上のお立場からお話をこれまで差し控えてこられた」。
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産経:『宮内庁「憲法上、言及されぬ」』(1面3段)。山本信一郎次長のコメント「そのような事実は一切ない」「陛下は制度的なことについては憲法上の立場から話すことを控えられてきた。今後も一貫して同じご姿勢だ」。

読売:『制度上「退位」認めず』(1面2段)。宮内庁の方針を説明。1面本記内に山本信一郎次長のコメント「天皇陛下が『生前退位』の意向を宮内庁関係者に伝えているという事実は一切ない。そうした前提で今後の対応を検討していることもない」。

東京:見出しなし。1面本記内に山本信一郎次長のコメント「そのような事実は一切ない。陛下は制度的なことについては憲法上の立場から話すことを控えてきた。今後も一貫して同じ姿勢」。

日経:見出しなし。1面本記内に山本信一郎次長のコメント「陛下が『生前退位』について宮内庁関係者に伝えられたという事実は一切ない。公的な立場にある陛下が皇室制度について(周囲)にはなされているということはない」。

各社の報道は、宮内庁が否定的な姿勢であることを伝えています。しかし、日経には「同庁で内々に検討を進めていたという」(1面)、産経は「宮内庁サイドが拙速な議論を忌避している実態があるとみられる」(3面)、毎日は「政府は、参院選後のいずれかのタイミングで宮内庁側が退位に関して何らかの表明をした後、検討を具体化する方針だった」(1面)と解説しています。