子供と手を合わせたら

バス。お母さんに抱えられながら4歳くらいの男の子が僕の隣に座って、じっとこちらを見ていた。

僕も彼を見た。子供は 大人とは違い、相手と目があっても絶対に自分の目は逸らさない。お互いのエネルギーが通じ合ったことを確認すると、さらに身を乗り出して僕を見つめてきた。

彼の手は大人の手の1/4にも満たない小さな手だった。その手を懸命に握りしめながら、こちらを見ている姿があんまりかわいくて、僕は彼の小さな手をとり、彼の手のひらと、自分の手のひらをあわせた。

お互いの体温が伝わり、男の子が声をあげて笑った。満面の笑みだ。

ほんの10分前までお互いの存在すら知らなかったのに、いま、こうして心を通わせている。

とても素敵なことだ。妖姫
花痴