ここから本文です 【プレー分析|香川真司】プレー回数は本田の半分。香川が“静か”だった要因は?

「前半はスペースがなかった。試合中のポジション修正も必要だった」

 UAE戦の香川真司をひと言で表わすなら、「静か」だった。
 花痴
 立ち上がりは、相手の最終ラインと中盤のギャップに位置取り、スルーやダイレクトプレーでゴール前での連係に関与した。しかし、UAEの2ボランチ(ハミス・イスマイール、アメル・アブドゥルラフマン)が中央に絞ると、香川へのパス数が激減。香川自身が守備網の張られた中央にステイする時間が長かった影響もあるが、ジェスチャーを交えてパスを要求しても、思うようにボールが入って来なかった。
 
 攻撃陣のデータ(編集部集計)を掘り下げると、本田圭佑が90分を通して88回のプレー回数(前半42回/後半46回)があったのに対し、香川はその半分の44回(前半25回/後半19回)。62分でピッチを後にした清武弘嗣にしても、33回(90分換算では48回)を記録している。前半は清武に組み立てを任せ、裏を狙う動きを優先した印象を受けたのも、ボールを受けるプレーを「相手に制限されていた」と見るべきだろう。
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 パス数に目を向けると、計27回で成功24回と成功率は89%と決して悪くない。しかし、本田への配球が7回、清武への配球が5回、CFの岡崎慎司に対しては0回。トップ下として前線3枚を上手く生かすことができなかったのが、結果的に大きく響いた(本田から香川へのパス成功もわずか3回に終わっており、“阿吽の呼吸”は見られず)。
 
 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、「我々のプレースピードが遅かったことによって、シンジを見つけることができなかった」とチーム全体に問題があったと分析するが、当の香川は自分次第でその状況は打開できたはずだと悔やんだ。
 
「なかなか前半はスペースがなかったので、(自分がボールを)受ける場面が少なかった。試合中に動きの変化を入れていかないといけなかったし、ポジションを修正することも必要だったと思います」
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 引いた相手をどう崩すか。これは最終予選残り9試合でも、重要なテーマになるだろう。守りを崩すには、複数人が連動したプレーが不可欠。UAE戦で払った代償を取り戻すためにも、9月6日のタイ戦ではトップ下の香川が本来の輝きを放つことを期待したい。