「どんぐり銀行」の怪

ぼちぼち,ドングリの落ちる季節。

この時期になると,子ども達がドングリを拾うのを微笑ましく思っている人も居るでしょう。
子供の遊びなら,それで済むわけですが,遊びや楽しみでは済まされなくなったことがあります。

その代表的なものが「どんぐり銀行」。
その多くは「地域緑化」を謳い,ドングリを集めてもらって「貯金」して,「払い出し」として「貯金額」に応じて苗木をプレゼントしよう,と言うしくみ。

一見,良さそうに見えますよね。
そこが落とし穴です。

日本各地にある,ドングリのなる木。
日本の森林は,それぞれの土地や気候に合わせて,森を構成する樹種もさまざまになっているし,同じ種類の木であっても,地理的に離れた土地のものは,遺伝子の交流が無く,長い時間の間に地域ごとに少しずつ異なる特徴を備えていきました。

それが日本の森の本来の姿。
特に,南北に細長く,海岸から山まで,多様な地形,多様な環境条件を持つ国ですから,どこに行っても同じ森だと思ったら,大間違い。
富国強兵の時代にあちこちの山に植えたスヒやヒノキの林が,今,どうなっているのか,考えてみれば,少しは想像しやすいと思います。

その土地の木はそれぞれに適応して発達し,そして,その木には,それを利用する生き物も,たくさん集まる。

遺伝的に交流することの無い,遠く離れた土地の木を持って来て森にすることで,どんな影響が出るのでしょうか。具体的にすぐには分かるものは多くありませんが,少なくとも地域個体群が失われることは明らか。その木の葉や実を食べる昆虫などへの影響も,未知の部分は多いものの,可能性として十分に考えられることです。
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