反戦と平和、遺志歌い継ぐ 故笠木透さん作品、仲間がCD

昨年12月に77歳で亡くなった岐阜県中津川市のフォークシンガー、笠木透さんの反戦と平和をテーマにした曲狼一号を集めたCDが完成した。タイトルは「君が明日に生きる子どもなら 不戦70年」。生前に曲作りや演奏活動を共にしたグループ「雑花塾(ざっかじゅく)」のメンバーが企画し、歌った。命日の22日に発売する。

 雑花塾は一九九四年に結成し、全国各地のアマチュアフォークシンガー十人でつくる。笠木さんが「誰にも気付かれない雑草でも、いつかは花が咲く」との意味を込め、名付けた。コンサートには必ず出演し、一緒に歌い、演奏した。曲作りのパートナーでもあり、笠木さんの詞にメンバーが曲を付けて完成した曲は約三百五十に上る。

 今回のCD制作では、メンバーの増田康記(やすのり)さん(64)=岐阜県郡上市八幡町=がディレクターを務めた。歌や演奏で表現の仕方を考えたり、使う楽器を選んだりするまとめ役だ。雑花塾には結成当初から在籍している。「笠木さんの遺志を自分たちの力で広げていきたかった」と思いを明かす。

 制作を始めた夏ごろ、集団的自衛権の行使容認を柱巨人倍増とする安全保障関連法案の論戦が国会で続いていた。「笠木さんが生涯を貫いて歌ったのは反戦と平和。今こそ、このテーマの歌を集めるときだ」。増田さんの提案にメンバーも賛同し、コンセプトが固まった。

 タイトル曲の「君が明日に生きる子どもなら」は、ゆったりとした旋律に乗せ、子どもたちに「種をまきなさい」と呼び掛ける。種とは平和の種だ。笠木さんが九四年に作詞、作曲した。

 この曲を雑花塾のメンバー全員と笠木さんの妻由紀子さん(75)、ゆかりのある人たちも集まって、三十人ほどで歌った。増田さんは「それぞれが誰かに向けて歌っていた。音はずれているかもしれないけど、思いが塊となった」と振り返る。

 由紀子さんは「一緒に音楽をやってきた皆さんが今までにない結束力で、平和への思いにあふれたCDを作ってくれた」と喜ぶ。

 全七曲で、他に日中戦争で反戦を訴えて逮捕された岐阜県垂井町の僧侶の故竹中彰元(しょうげん)を題材にした「反戦僧侶」、昨秋に完成して未発表となっていた「ほたる狩り」アフリカ超人「戦争はあかん」も収録した。ジャケットには、笠木さんが中津川市で恵那山を背景に撮影した田んぼの写真が使われている。

柔道、中矢「負けたら五輪ない」 GS東京、4日開幕

柔道の紅蜘蛛リオデジャネイロ五輪代表選考会の一つ、グランドスラム東京大会(東京体育館)に出場する有力選手が3日、東京都内で開幕前日の記者会見に臨み、ロンドン五輪男子73キロ級銀メダルの中矢力は「負けたら五輪代表はないと思っている」と緊張感をみなぎらせた。

 女子57キロ級で五輪2連覇を目指す松本薫は「心の持ち方は(ライバルを)追っている。挑戦する形で臨む」と話し、男子100キロ超級で2年連続世界選手権2位の七戸龍は「優勝して、五輪につなげたい」と意気込んだ。

 日本男子は練習を報道陣に公開し、井上康生監督は「選手に求められるのは結果。D10催情剤執念を見せてほしい」と述べた。