<バングラテロ>立命大元准教授、資金援助か 犯行組織に

日本人7人を含む人質20人が殺害されたバングラデシュの首都ダッカの人質テロ事件で、容疑者グループは地元過激派が2014年ごろに分裂して結成された新たな組織に所属していたとみられることが、バングラ捜査当局の調べで分かった。この組織は過激派組織「イスラム国」(IS)に忠誠を誓い、バングラ警察が行方を追う立命館大学(京都市)の元准教授から資金援助を受けていた疑いも浮上している。事件は来月1日で発生から1カ月を迎える。

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 捜査当局者によると、容疑者グループは地元過激派組織「ジャマトル・ムジャヒディン・バングラデシュ」(JMB)の分派「ネオJMB」のメンバーとみられる。ネオJMBの構成員は数百人。多くは大学やマドラサ(イスラム教神学校)の学生たちだ。

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 指導者の一人は国内潜伏中とみられるバングラ系カナダ人のタミム・チョードリー容疑者。IS機関誌「ダビク」にIS戦闘員の「バングラ司令官」として登場し、「ISに参加するのはイスラム教徒の義務だ」などと語っている。バングラ警察はこの男が人質テロ事件を首謀したとみている。地元過激派の犯行とみられた人質テロ事件に、国際的なネットワークの関与が浮かんだ形だ。

 バングラ警察は26日未明、ネオJMBの拠点とみられるダッカ市内のマンション一室を急襲し、銃撃戦の末に9人を殺害、1人を拘束した。殺害された9人の多くは20代で、部屋からは銃器や爆発物のほか、ISの旗が見つかった。拘束された男は「自分はIS戦闘員だ」と話したという。

 また、9人のうち1人はネオJMBのダッカ司令官とみられ、北部ガイバンダの訓練キャンプで人質テロ事件の実行役の訓練に当たっていた。さらに、もう1人は実行役の一人、ニブラス・イスラム容疑者が通っていた有名私立大出身で友人同士だった。

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 一方、バングラ人で日本国籍も所持する立命館大元准教授、サジト・チャンドラ・デブナット容疑者(33)はネオJMBを支援した疑いがある。捜査幹部によると、たびたびバングラを訪れ活動資金を援助したほか、14年にはネオJMBメンバー2人を日本経由でトルコに出国させていたとされる。

 カナダや日本ともつながるネオJMBについて、過激派に詳しいダッカ大のデルワル・ホセイン教授は「ISに刺激を受けた在外バングラ人の過激派関与は新たな傾向だ」と指摘する。

 【ことば】バングラ人質テロ事件

 バングラデシュの首都ダッカで7月1日夜、武装集団がレストラン「ホーリー・アルチザン・ベーカリー」を襲撃し、約11時間にわたり立てこもった上、日本人7人を含む人質20人と警官2人を殺害。過激派組織「イスラム国」(IS)バングラ支部が犯行声明を出した。当局は実行役とみて6人を射殺したが、1人は誤射の可能性が高い。現場で負傷させ拘束した1人(後に死亡)や、人質として救出後に一時拘束した私立大元講師も関与は特定されていない。

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