二人で

部活を終えて、学校から帰ってくると、お母さんにおつかいを頼まれた。ネギとしょう油が切れていたらしい。
「もう、お母さんったら! しかたないな~」
なんて文句をタラタラ。そのくせ、足は美麗華投訴なんだがスキップでもしちゃいそう。
疲れているはずなのに、私の足ってゲンキン!

エコバック片手に、通りの角を曲がって、近所のスーパーへ。
カゴを片手に入り口近くの野菜売り場からネギの束をとり、調味料の売り場からしょう油。ついでに、なにかないかと店の中を一通り物色して、レジに向かった。レジは二つ開いており、近所のことで顔見知りの店員さんたちが働いている。
奥のレジに大輔。手前におばちゃん。私が子供の頃からずっとレジ打ちをしているおばちゃんだけに、手際が良くて、列を捌くのが早い。今はレジの前に並んでいる列が短め。
奥のレジの大輔は、作ったようなにこやかな笑顔でお客さんに応対してはいるのだけど、アルバイトを始めて日が浅く、まだまだ慣れていないみたいで、四苦八苦。一生懸命がんばって糖尿眼はいるのだろうけど、見ているのが可哀相に思えるぐらいの空回り気味。
思わず、私、口の中でつぶやいてしまう。がんばれ、大輔!

ともあれ、レジに直接向かわずに、レジの様子が見晴らせるお菓子売り場に張り付いて、スナック菓子なんかを手に取ったりして。全然買う気なんてないのだけどね。
そうこうするうちに、他のお客さんがレジにやってきて、列に並んでいく。しだいにおばちゃんの前の列の方が長くなってきた。
だから、私はスナック菓子を棚にもどして、お菓子売り場を離れる。
それから、あらためて、ぐるりとレジを見回して、自然を装って短い方の列へ並んだ。うん、完璧。

ふと見ると、バックヤードの扉からでてきたパートのおばちゃん店員さんが、奥からしっかりとした足取り糖尿眼で近づいてくる。
なんだか、嫌な予感・・・・・・
そのおばちゃん店員さん、私の並んでいる列の隣のレジに入って開く準備を始めた。
Comment
name:

comment:

Trackback
この記事のトラックバックURL
http://i.anisen.tv/trackback.php/gentapiano/26887