これに自分なりに理屈をつけてみる

ポイントは、
①砂糖に漬けて果物に含まれる水分を出し切る。
②弱火でじっくり煮る。
③一旦火を止めて粗熱を取る。
④強火で加熱して水分を蒸発させる。
⑤レモン果汁を加える。
⑥火を止めて泡(灰汁)を取モノを置いた場を忘れるり除く。

 
①浸透圧を利用して細胞内の水分を出し切ることで、加熱による時間当たりの水分蒸発量を最大にし、加熱時間を短くする。結果、煮崩れを防ぐ。
②細胞壁を均等に加熱して、煮崩れを防ぎながらペクチンを溶出させる。
③温度を低下させ、再加熱の際に固形部分の温度上昇を遅らせるようにする。
④煮崩れないように、短時間で水分を蒸発させる。
⑤溶出したペクチンをゲル化させる。

 この理屈があっているかはともかく、苺ジャム作りの最大の難関、水分をいかに飛ばすかという問題をクリアすることできた。
 しかし、出来上がったジャムは、苺に砂糖が浸み込みすぎた感があって、フルーティさが失われているような気がする。

 また、水分が少ない割には液がゲル化してない。甘さを抑えるために、アヲハタのレシピより砂糖を少なめにしたのが影響したか?
 ちなみにアヲハタは砂糖が苺の重量の75%、私が作ったのは30%。

 苺の重さの半分が水分とすると、アヲハタの場合、でき上がったジャムの60%が砂糖ということになる。私のレシピでも37.5%が砂糖。
 あまり甘くしたくないので、今度はペクチンを使ってみるか。

 今回のレシピは、
苺:500g、砂糖:150g、レモン果汁:大匙2杯

 というわけで、1か月後、苺ジャム作りに再挑戦することになる。

夜の渋谷は久しぶりだった

8月に宮益坂側にあるヒカリエの劇場で「戦火の馬」の演劇を見たが、夜ハチ公側に足を踏み入れるのは数年ぶりかもしれない。
 ハチ公前に集まる若い人たちを眺めながら、渋谷もずいぶん変わったものだと隔世の感を深める。外国人も多く、グループでビデオの自撮りをしている。交差点に立つと、あちこちで外国人モノを置いた場を忘れるが同じことをしている。

「何してるんだろう」と独りごちると、「外国人旅行者の間で流行ってるのよ」と連れ合いが教えてくれる。何でも、渋谷のスクランブル交差点を渡る自分の姿をビデオに収めるのが、外国人旅行者の間で人気らしい。
「アビーロードみたいだな・・・」

 ビートルズのアルバムに「アビーロード」というのがあって、横断歩道を渡る彼らの姿がジャケットに使われている。ロンドンを訪れるビートルズファンの旅行客はこのアビーロードに行って、ジャケットと同じ写真を撮るのが流行ったことがある。今でも、そうかもしれない。


 バーに行くまでは、どんな映画のカクテルを頼もうかと考えを巡らしていたが、テーブルに着くと、やはり自分の一番好きな映画にしようと70年代の邦画のタイトルを頼んだ。
 メニューには映画のタイトルが並んでいたが、混んでいない時にはそれ以外の映画でもカクテルを作ってもらえると聞いていた。
 残念ながら、バーテンの誰もその映画を見てなく、代わりにメニューにあった『小さな恋のメロディー』を注文した。どうせなら楽しそうな映画のタイトルの方が、見た目にも楽しいカクテルなんじゃないかと考えた。そして出てきたのは、グレープフルーツを使った可愛いカクテルだった。

 映画のタイトルを考えながら注文するのは楽しい。自然映画の話になるし、出てきたカクテルを見て、また映画談議に花が咲く。
 仕事の話をするわけでも、悩み事相談をするわけでも、愚痴をこぼすわけでもなく、誰もが映画の楽しい話で盛り上がる。店員もみんな映画好きで雰囲気も良い。
 注文してもう一つ作れなかったカクテルがあったが、60年代洋画のマニアックな迷作なので知らなくて当然。通常、話題になった映画なら、大抵は作れるのではないか。
 
 ところで、この日、私と連れ合いは昼間、映画を見てから渋谷に行った。見たのは『蜩の記』という黒澤組助監督だった小泉堯史監督の時代劇で、その感想はともかくとして、映画館はTOHOシネマズ西新井だった。

(次回、「なぜ西新井で映画を見てから渋谷の映画バーに行ったのか?」に続く・・・カクテルの写真も)