恋活別れの時・・・

ねずみは たぶん 彼女に見とれていたんだと思う

『なんで 見てるの』

そう 彼女に云われて我にかえった

『かわいすぎて・・・』とっさにでた 本心だった。

『ふぅ~あつい あつい・・・』

彼女は 自分を扇いでいた。

もう めろめろさ

サンドイッチを食べ、コーヒーも飲んでしまったあと

二人は 水だけで4時間以上 粘ったのか・・・

水を注ぎに来てくれたウエイトレスに『ありがとっ』って

その 最後の『っ』のひとこと、表情に
 
またキュンとしたねずみがいた。

最初テラス席にいたのは 我々だけ

その後 なん組かのカップルが 席を温めたが

先に 飛び立ってしまった。

行きかう車もライトをつけて 夜が近づいていることを告げている

もっと もっと ほっと な 時間を一緒に共有したかったが

許されない二人は そろそろ帰る覚悟を決めた。

駅までの歩道。

どのお店にも電気がついて 明るい街は うきうきしていた。

ビルに囲まれて狭くなった空には街の明かりを反射した低い雲が、台風のしわざだろうか

我先にと斜めに横切っていた。

ねずみは『手を繋ごう』といった瞬間に、彼女の手を握った。

断られるのが怖かったから・・・考える隙を与えない作戦だった。

『次の 信号までねっ』

微笑む彼女に ほっとした。

作戦成功。

まるで幼稚園生が並んで歩くみたいに・・・

つないだ手を振って・・・。

ねずみの頭の中では

あるこ~あるこ~わたしは~げんきぃ~ あるくの だいすきぃ~ どんどんゆこお~

と アニメの歌が しぜんに流れていた。

二人の手は 確実に汗ばんでいた・・・。

大きな駅前。

彼女はバスで帰るという。ねずみは地下鉄。

別れの時が ついにやってきてしまった。

『じゃあね 楽しかったよ』

ねずみは複雑な思いを胸に

大人のようなふりをしてかるく 小さく手をあげた。
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