た関係だっ私を

ところが不思議なことに、声が届きません……



……壱岐夫に指名された北見さんも、私の悪口です。続く九人もそうです。私は、いたたまれなくなり、残りの二人の話を聞く前に、閻魔大王に地獄行きを頼みます……



「地獄だと? 歓迎されなかっただと? どれもう一度、閻魔帳を見てみよう。ありゃりゃ、一頁,飛ばしてるぞ。

ヴェスペレを聴きに行った時、道に迷って女高生に案内してもらった、その際、お前は女高生を見習って、誰にも親切にすると、心に誓った。だが一度としてなされてない。

大雪が舞う夕方ちかく、市役所から駅まで女性に車で送ってもらった。その御仁が『困っている人を見ましたら、できる範囲で手を差し伸べて下さい、そういった輪が広がって欲しいの私』と、お前に頼んだ。

(前回のエッセイ「わかい日にであっていたら」)

だがこれも一度としてなされてない。この頁を飛ばしたのは我が落ち度。宜しい、叶える。ただし、元の場所にだ。

これから死ぬまで善意を施せ。さすれば、次に来た時、歓迎される。さあ、後ろを向け、手を伸ばせ、前屈みになって尻(ケツ)を突き出せ! そら、蹴っ飛ばすぞ、えーい」



……私は閻魔大王から蹴飛ばされ、麻酔から醒めます……



「あら、お目覚めね。私、主治医以外の担当(看護師)の榊マリコ、よろしくね。

患者さん、寝てた、二十六時間、面白いことたくさん言ってたわ。閻魔さま、地獄へ行かせてだなんて。

何人もの、女の人の名前、呼んでたわ。どういっの。誰にも言わないから、教えて。おほほほほ」



 ……極楽浄土で語る、残りの一人は小学校の恩師、もう一人は中学生の時に知った、違う中学の女生徒。恩師は私に同情し、女生徒は、逢いたい旨を切々と口にした。

同情した全員、声を揃えて私を呼ぶ。
Comment
name:

comment:

Trackback
この記事のトラックバックURL
http://i.anisen.tv/trackback.php/missds/27819