というより

「優紀!どうしたの?心配したんだから!」

優紀の顔を見たとたんつくしが駆け寄った。

「ご、ごめんね、つくし。す、スマホの電池がなくなっちゃって・・・」

「そうだったの?心配したよ、西門さん、何か怒ってたみたいだったから。あのあと、どうしたの?」

「あ、うん・・・えっと・・・あ、お客さん」

優紀はつくしに言いづらくはぐらかした。

優紀自身、一体どうしてあんなことになったのかまったく分かっていない。

「優紀ちゃん」がいつのまにか「優紀」になっていた。

「優紀」と呼びかけられるたびに嬉しくて、キスされるたびに天にも昇るほど嬉しくて。

でも、なんで、どうしてとぐるぐるが止まらない。

ゆっくりと考えたいのに、そんな日に限ってお店は忙しくて、あちこち痛いからだが悲鳴を上げバイトが終わるころにはぎくしゃくしていた動きが輪をかけてひどくなっていた。

ふらふらと足下がおぼつかず、腰がだるくて歩くのがやっとという有り様だった。

「優紀、どうしたの?そんなに疲れた?」

「あ、ううん、大丈夫」

優紀はのろのろと着替え家へ帰った。
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