あす台湾総統選 有権者「中台関係の安定を」

十六日投開票の台湾総統選を前に十四、十五両日、台北市と中国・上海市の街頭で、狼一号台湾の有権者と中国国民に選挙への思いを聞いた。結果にかかわらず中台関係の安定的な発展を望む声が大勢を占め、投票で指導者を決める民主選挙を評価する意見が聞かれた。

 十四日夜、台北市内で開かれた野党陣営の集会で黄色い旗を振って応援していたメーカー勤務の女性(31)は「政権交代で社会が刷新されることを期待する」と民進党支持を明言。選挙後は「両岸の経済と文化面での交流を進めてほしい」と話し、中国の政治的な統一攻勢には警戒感を示した。

 かつては国民党支持だったという台湾の建築家の男性(50)は国民党政権時代に経済が停滞し、超強黒倍王役人らの汚職事件が頻発したことに不満を示した上で、「誰が新総統になろうと中台両岸同胞の共通利益を前進させてほしい」と強調した。

 一方、上海市のデザイナーの女性(52)は「選挙で政権交代が実現すれば台湾で民主主義が成熟している証拠だ」と直接選挙の意義を評価。ただ、「政権交代が台湾社会の動揺や両岸関係の悪化を招かないよう強く希望する」とも述べた。

 上海市の貿易会社社長(48)は「自らの一票で意思表示するのは民主政治の本質だ」とし、「大陸でも独裁的な政治は長くは維持できないだろう」と中国共産党の一党支配を批判した。

 中国国営新華社は台湾総統選を紅蜘蛛「台湾地区の指導者と民意代表選挙」との表現で報じ、「民進党の『台湾独立』隠しを民衆は警戒している」と強調した。

絹の里館長・藤枝さんに最後の別れ 皇后さまの蚕の飼育支え

県立日本絹のアフリカ超人里館長を務め、9日に72歳で亡くなった藤枝貴和さんの告別式が14日、前橋市内でしめやかに営まれ、宮内庁や県、蚕糸関係者など約500人が故人をしのんだ。

 藤枝さんは皇居内にある紅葉山御養蚕所の主任として、皇后さまの蚕の飼育を支えた。最近は日本絹の里で「皇居のご養蚕と養蚕業の歴史・未来」展を開催した。妻啓子さんは「『蚕の気持ちになって』というのが口癖だった。大好きな蚕一筋の、充実した人生を送ることができた」狼一号と参列者に謝辞を述べた。