<相場操縦容疑>「兜町の風雲児」の名前、再び

◇東京地検特捜部が加藤※容疑者ら3人逮捕

 金融商品取引法違反容疑で東京地検特捜部に逮捕された加藤※(あきら)容疑者は、1970年代後半から投資家集団「誠備(せいび)グループ」を主宰したことで知られる。数々の銘柄の株価を意図的につり上げたとされ、「兜町の風雲児」とも呼ばれた。81年に脱税容疑で逮捕されたが、80年代後半に市場に復帰。関係者は「昭和の時代から残る最後の大物相場師だ」と話す。
狼1号
 東京地検特捜部は17日、有名投資集団の元代表で株式サイト運営団体「般若の会」代表の加藤※、妻の幸子(74)、長男で大阪大大学院助教の恭(たかし)(36)の3容疑者を、金融商品取引法違反(相場操縦)の疑いで逮捕した。

 加藤容疑者が関わったとされる銘柄は投資家から常に注目された。グループで数百億円とも言われる資金を投入、株価を高騰させたうえ高値で売り抜けていたとされ、顧客には国会議員や大企業の幹部ら有力者が多数いたとも言われる。
三便宝
 「バブル期までは市場全体が『賭博場』で、加藤容疑者はその時代のエースだった」。長年、経済事件を取材するジャーナリストは振り返る。

 バブル崩壊後は株式市場全体が低迷し、相場を形成しづらくなった。92年には市場の不正に目を光らせる証券取引等監視委員会が発足。「大物仕手筋」と呼ばれた相場師たちは徐々に姿を消した。

 そんな中、加藤容疑者はバブル後も「新しい風の会」「泰山」などのグループを設立して活動を続けていたとされる。株価が異常な値動きを示すと、インターネット上では加藤容疑者の関与がうわさされ、「K氏銘柄」と呼ばれることもあった。