民主「郵政解散のような熱気ないのに」

新聞各社のホームページに選挙戦序盤の情勢がアップされ始めた3日夜。民主党本部に置かれた選挙対策本部は「お通夜のよう」(出席者の一人)だった。

 「衝撃的な数字だ」「郵政解散のような熱気が自民党にないのになぜだ」――。こんな声が飛びかった。

 党内には公示前から「有権者は『民主党はどうしたいのか』と戸惑っている」(党関係者)と、安倍政権との対立軸を示せていないとの危機感があった。解散後、独自色を出そうと「子どもが生まれると50万円支給」という子育て支援策の案も浮上したが、妙案のないまま選挙戦に突入した。

 「まだ半数近くの有権者が態度を決めかねている」。海江田万里代表は4日、候補者にこんな檄文(げきぶん)を送り、党内を鼓舞した。党幹部の一人は「天下り規制など、民主党政権時代の実績を強調する」と語り、街頭演説が「アベノミクス批判」だけにならないよう戦術を切り替える方針だ。

 公示前に駆け込みで実現した野党間の選挙協力も効果が出ていない。

 2、3日の朝日新聞の情勢調査の対象選挙区のうち「自民VS.民主VS.共産」の対決構図となった選挙区で、民主候補への維新支持層の支持は平均6割止まり。自民候補への支持が3割もあった。「自民VS.維新VS.共産」でも、維新候補への民主支持層の支持は5割だ。

 野党候補の乱立で共倒れした2012年衆院選の反省から、今回は共産党を除く野党が190超の選挙区で候補者を一本化した。だが、民主と維新は互いを支援する体制がとれず、むしろ相手を批判するほどだ。

 「民主は反対ばかりだからダメだ。どう日本経済を復活させるのか、民主には何の案もない」。維新の橋下徹代表(大阪市長)は4日、福岡県新宮町での演説で民主を厳しく批判した。

 こうした現実に、朝日新聞が情勢調査と同時に実施した世論調査では「自民党に対抗できる政党として期待できる党」について「特にない」が41%を占め、民主党は20%、維新の党は8%にとどまった。

 一方、政権批判票は共産党に集まる傾向だ。志位和夫委員長は4日、「自民党暴走のストッパーとして、共産党が伸びないといけない」と強調した。
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