厚切りジェイソンと金田一秀穂

NHK「スイッチ」の厚切りジェイソンと金田一秀穂の回が面白い。日本語の不思議をネタにする芸人と日本語を極める言語学者。師弟のような関係ではなく、純粋に日本語の醍醐味を堪能している。
五便宝
「一、二、三、漢字簡単だね。四、罠があったよ!。日本語難しいね。ファッツ、ジャパニーズ、ピープル!?」。「始、女を台に乗せて何が始まるんだ!」。漢字を使ったネタでブレークした米国人は、外資系企業役員の顔を持つ。

特進で大学を卒業する学力の持ち主とあって、着眼点が鋭い。「賢い→賢そう」、「辛い→辛そう」なのに、「かわいい→かわいそう」だと逆の意味になっしまうと質問。金田一もたじたじだ。

杏林大学の留学生と一緒に受けた金田一の講義では、「ある」と「いる」の違いを考えた。タクシーがいる、タクシーがある。どちらも言えなくない。

前者はロータリーに待機している場合、後者はタクシー会社に駐車している場合。要は、タクシーを観たとき心が動くか否かの違いという。
紅蜘蛛
駅前でタクシーが停車していれば、乗ろうか考え得る対象となる。タクシー会社に存在するだけでは、特に何とも思わない。

何かにビックリする時、英語では「アウチ! 」。日本語だと、「痛っ」「熱っ」「きつっ」と驚き方の違いが言葉に現れる。瞬時の判断で使い分けるわけだから、日本語は身体との結び付きが強い。

普段何気なく日本語を使っている我々は、奥深さのごく一部しか知り得ていないかもしれない。日本語習得は難しい。でも、一度魅せられた外国人は、その美しさや多様性にどっぷりハマッてしまうようだ。

日本人の私としても、こうやって書く際、今まで使ったことのない言葉を試してみようかと考える。物事の正鵠を捉えた一家言を文章に刻みたい。