彼女の人生設計に組み込まれる

私も決して結婚願望が強いほうじゃなかった。

確かに、自分より女性のほうが結婚願望の強い場合が多いかな、と言う感触は持っています。

でも、20前後ぐらいでは、結婚なんて、遠い先のことで、ハッキリしたビジョンも描けない。
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その頃付き合っていた彼女は、これからもずっと一緒にいて、遠い将来には結婚したい……みたいな趣旨のことを言っていたけど、私はあまり重くは受け止めていなかった。

「初めてのカレ」に対する、乙女妄想だったのかも知れない。
その「夢」の、ひとつの行き先が、漠然とした結婚願望だったのかも知れない。
こっちは、まだ先の見通せない若造。
そんな安易に結婚を口にすることも出来ず……

結婚の話にも、きちんと受け止めて期待するような回答を出せるほど、私はしっかりしているはずもなく、期待を裏切られ続けた彼女は離れていった。

その後、付き合い始めた子も、私が「初カレ」。
……私は恋愛初心者向きの男の子だったのか?
彼女からのアプローチを素直に受け入れる。
ちょっと年齢も進んだし、周囲の状況も見えてきたので、結婚願望はあまり無いものの、将来を具体化してもいい頃になってきた。
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そのとき、彼女は既に、自分の将来設計を考えていた。かなり具体的に。卒業、就職、結婚、出産……退職後あたりまで。

その中に、私と結婚する予定も織り込み済みだった……

ちょっと驚くほど綿密な計画だったけど、それを一緒に実現してゆくのも、パートナーとしての役目かな、と思い、その話に乗ってみようと決意する。

ここまで来て、やっと、結婚が、現実味を帯びてくる。

「初カレ」と、ここまで上手く出来れば、幸せだよね。

結婚するなら、10年後、20年後にも、「この人を選んで良かった」と言わせたい。
それが私の、彼女の結婚願望に対する回答。

この回答の裏には、過去に結婚願望の強い女の子と付き合って、上手く行かなかった経験があることを、彼女は知らない。もちろん、知らせるつもりも無い。

私が過去に痛い恋愛経験を持っているのは、彼女の人生設計には想定されていなかった。

いまさら蒸し返せることでもないし、いまさら消せることでもないし。

私が過去に振られた経験があるらしい、と言うことを彼女は知っている。
でも、それが、どんな傷を残しているのかは、知らない。

知らないほうが、幸せなこともある。だから、何も言わない。

銀婚式や金婚式の日には、「結婚していて良かった。ありがとう。」と言えるようでありたいと思う。

まず、それまて、生き延びなくては……