回り道が人生を豊かにする

例えば突然の病気や怪我で、しばらく入院生活を余儀なくされてしまった場合、大抵、人は「ああ、なんて回り道に入ってしまったんだろう」と、くよくよ悩んで、落ち込んでしまうことが多い。

 「なにということだ。こんなところでおとなしくしていなけりゃならないなんて、時間も暇もないというのに」と、ついベッドで、ギリギリと歯軋りしてしまう。取り残されたような気分のなかで。こうした回り道体験を、損だと考えると、それはマイナスの体験でしかなくなってしまう。だが、「しばらく一休みをして自分を見直す、きっといい機会なのだ」「自分をここで振り返りなさいという知らせなのだ」と、とらえれば、決して悪いことではない。

 それは逆に自分を見直すいい機会となる。

 私の友人は、段階で転んで大腿部の骨を複雑骨折し、あらかたいと月近くもの入院を余儀なくされた。

 普段から、楽天家の彼は、いいチャンスとばかり、買い置きしていた折口信夫の全集を読破してしまった。

 回り道も時にはこんなふうにメリットになる。
  • 日記 |
  • 2016-04-19 11:10:31