情熱+愛情=名実況 朝日放送 夏の甲子園60回目

もうすぐ「夏の甲子園」が始まる。甲子園中継といえばNHKがおなじみだが、大阪の朝日放送(ABC)も全試合を中継している。NHKにはない熱い実況は関西では人気。感動を直感的に伝えるアナウンサーの名言の数々は時代を超えた語り草となっている。ABCの甲子園中継は今年で60年目。2001年からはBS朝日でも放送されており、今年も熱い実況で激闘を伝える。
target="_blank">巨人倍増

 一九五七年に始まったABCのテレビ中継は、絶叫調だけでなく、時にホロリとさせる。そのスタイルは局の伝統で、アナウンサー陣に脈々と引き継がれている。実況歴三十年の中邨(なかむら)雄二さん(54)は「情熱と愛情を込める姿勢は変わらない。視聴者の皆さんを甲子園にお連れするという思い」と話す。

 毎夏、甲子園大会が始まると、アナウンサー陣は球場近くの旅館に合宿する。「先輩アナが夜な夜な、有力校の球史や名勝負の列伝を語る。野球談議が進むと、無知な若手に先輩が『実況なんて百年早いわ!』と怒っていた」と中邨さん。熱い実況の精神はここでたたき込まれてきた。

 ある年の合宿。あまたの名言を残した植草貞夫さん(83)に「安易に『奇跡』なんて使うな」と言われた。奇跡と呼べるシーンはそれほどまれで、紋切り型で使う言葉でないという教えだが、植草さんは一九七九年の三回戦、延長十八回の激闘となった星陵-箕島戦でその言葉を使っていた。

target="_blank">蟻力神

 「甲子園球場に奇跡は生きています!」。誰もが「奇跡」としか思えないほどの劇的な展開で、思わず飛び出した植草さんの絶叫。今もファンに語り継がれる名実況だった。

 九六年決勝の松山商-熊本工を担当した中邨さんは延長十回裏、熊本工のサヨナラ勝ちを阻んだ松山商の右翼手の本塁への好返球を伝える時「奇跡」と言わなかった。「試合はまだ続く。どちらが勝つか分からない状況では使えない」と瞬時に判断。言葉の重みを考え「心は熱くなっても冷静に」と心掛けている。
花痴
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