利上げに慎重対応、英EU離脱懸念・雇用減速で=米FRB議長

[ワシントン 21日 ロイター] - イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長は21日、上院銀行委員会での公聴会で半期に一度の証言を行い、海外リスクや米国内での雇用減速に伴い、利上げに向け慎重な対応が正当化されるとの認識を示した。

昨年12月の利上げ以降、米経済の減速や中国経済への不安といった海外要因、原油安などに見舞われたとした上で、不透明性はまだ完全に払しょくされていないと言明、利上げを急がない姿勢を示唆した。

とりわけ、雇用が持ち直せば米経済は停滞していないとFRB当局者が確認できるため、年内に利上げできるかどうかは雇用の回復に左右されるとの考えを示唆した。

過去数カ月の複数の指標は「間違いなく(雇用の)改善ペースが勢いを失っていることを示唆している」とし、減速は一時的で「持ち直すと見込んでいるが、利上げに踏み切る前に予想通りの展開となるか慎重に、極めて注意深く動向を注視する」とした。

7月下旬に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)までには6月分の雇用統計しか発表されないため、議長の発言は7月会合で利上げを見送る公算が大きいことを示唆している。

証言ではまた、英国がEU離脱を決めた場合の影響について一段と明確な言及があった。

英国がEU離脱を決めた場合、「著しい影響を及ぼす恐れがある」と指摘。米国で景気後退(リセッション)が引き起こされるかとの質問に対しては、「そうした公算は小さいと考えているが、実際に何が起こるかまったく分からないため、非常に注意深く見守る必要がある」と述べた。

その上で「フェデラル・ファンド(FF)金利引き上げへの手順を慎重に進めることで、成長が緩やかなペースを取り戻しているか、労働市場がさらに力強さを増していくか、インフレ動向が引き続き進展するかを判断しつつ、経済成長に対する金融政策の下支えを継続することができる」と指摘。

世界経済が軟調な状態が続き、米国の生産性の低迷やその他の要因で長期的に金利が抑制されるなか、主要金利は「かなりの期間」にわたり低水準にとどまる公算が大きいと述べた。

FRB当局者の現時点での予想は、年内に2回、2017年と18年はそれぞれ3回の利上げが実施されると想定。3月に示された予想より緩やかなペースとなっている。

4月と5月の雇用統計では雇用増のペースが低迷。イエレン議長の証言に合わせ議会に提出された金融政策報告は「勢いが失われた」可能性があるとした。

プルデンシャル・フィクストインカム(ニュージャージー州)の首席投資ストラテジスト、ロバート・ティップ氏は今回の議会証言について「これまでの焼き直しだった」と指摘。「ぜい弱な経済情勢のなか、FRBは景気拡大を支援するために一段と慎重なスタンスを維持するということが、証言の基調的なメッセージだった」としている。

議長は22日、下院金融委員会で証言を行う。
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