的に後ろのギアー

送る言葉が見付からない。アブドゥーラの葬儀。私のジャズ師匠、沖至のトランペットとアメリカ人のサックス奏者とのデュオの超絶的な美しさが脳裏を過る。あまりに美し過ぎて、涙が出てSCOTT 咖啡機こない。生きている側への激昂なのだと思う。

送る側にいる私たちへの。
送る側がいる限り、去り行く人々は私たちの脳内で生きている。
と、頭脳内で解釈をしようとはする。けれど、とても寂しい。しかし、芸術家、芸能家???、競馬馬と私は理解している。走れなくなった時が終焉なのだ。センチメントとは別の世界にいるこ推拿とは、始める前に理解している。

私は、テロで亡くなった方々、アブドゥーラ、そして彼へ、密かに、自宅で追悼の曲を弾いた。
時は文政十八年。江戸時代のどこかのような気もするが、そんなことはどうでもいい。調べる気力がない。その頃、といい加減な描写で続けるが、賭場はご法度であった。とはいえ、人間様の常。常ちゃん。ご法度系は、永遠に続くのだ。線路は続くよを歌うとRF射頻気持ちがいいのだ。えっ?

時は文政十八年。田和気町。この一角、たぶん、今の世田谷辺りと思われる。ここに、堂々と賭場があったのである。なぜに、このご法度賭場がどばっとあったのか? 以下、ご説明致そう。

「さぁーーーっ、はったはったっぁーーー、丁半っ」

江戸ナンバーワンと呼ばれる壷振り。壷田振男。あーーー、めどうだねぇー、登場人物の名前ねぇー。

「さぁーーーっ、入りますっ、サイコロ二つっ」

おっ、よっ!

ばしっ、壷が開く。二つのサイコロは球形なのだ。

あっはははははぁーーー、また、負けたぁーーーと皆騒ぐ。といいつつ、皆、掛け金を手元に戻す。胴元の久保野御爺は、うたたねをしているのかと思ったら、ゾッキ本の老いわけの恋を読みながら、涙していた。取り締まる側の奉行所の連中まで、やあやあと入って来る。酒を飲みつつ、この光景が続くのである。

「さっ、今晩の司会を承りました玉置狭司でございます。本日は、舶来物ぉーーー、裕一茶三重奏団っーーー! 琴、裕一茶、琵琶、折琵琶、太鼓、佐藤真之介ぇーーー。即興楽曲ぅっーーー」。
トミタ自動車が社運を掛けて開発した三人乗り世界戦略車「メビウス」。開発の基本コンセプトは「いつでも前進」である。ご説明致そう。

つまり、前後左右が対称形なのである。エンジンも前後に付いている。ハンドルも前後の真ん中。そう、そもそも、前後がないのだ。運転手は三席の真ん中。オートマをバックに入れると、ハンドルが引っ込み座席がくるっと回る。後ろ側からハンドル。自動が前進に入っている。後進、バックする作業がなくなる。常に、運転手、乗客は進行方向を向いていることになる。

車庫入れ。車庫の前に車を付ける。全員、くるっ。バックをするのではなく、全員進行方向。そのまま前進する。後方視界だのの問題はなくなるし、初心者でも操作がし易いのだ。たとえば、細い山道で道を間違える。ユーターンをする道幅がない。そのままくるっ、そのまま前進。わっ、モンサンミッシェルのナベットバスと同じシステムなのだ。

ここにパリでの試乗リポートをご紹介致そう。昭和リムジーン社勤務運転手裕伊茶五郎五十六歳。

てはならない

それは文明的な戦闘とはとうてい言えないものだった。クリングの部族の最初の攻撃で、戦場は敵と味方が入り乱れた大混戦に陥った。聖騎士たちは、目の前の醜悪な怪物が痛みを感じないらしいことにすぐに気づいた。もっとも、それがこの生き血管外科醫生物の本来の性質なのか、それとも召喚者から与えられた防御の一種なのかは判然としない。厚い毛皮の下の筋肉はあり得ないほど頑丈だった。剣が跳ね返されるというわけではないが、すぱっと切れないのだ。最高の一撃が決まっても、相手はほんのかすり傷を負うだけだった。
 それでもペロイ族のサーベルはなかなか役に立っていた。鋭い切っ先をすばやく突き立てるほうが、重い大剣《ブロードソード》を大上段から振り下ろすよりもよほど効果的なのだ。厚い毛皮を貫いてしまえば、さしもの怪物も苦痛の悲鳴を上げた。ストラゲンは目を輝かせて毛深い敵の中に馬で躍りこみ、細身剣《レイピア》を閃《ひらめ》かせた。不器用に振りまわされる斧をよけ、石の穂先のついた槍をかわして、毛だらけの身体にやすやすと切っ先を沈める。
「スパーホーク! こいつらの心臓はかなり下のほうだ! 胸じゃなくて、腹を狙え!」
 それでだいぶ簡単になった。聖騎士たちは作戦を変更し、刃で叩き斬るのではなく、剣を腹に突き立てるようにした。ベヴィエもしぶしぶロッホアーバー斧を鞍に戻し、剣を抜いた。クリクもフレイルを捨てて、短い剣を手にした。だがアラスは頑固に斧にこだわっていた。それでも状況のきびしさはわかっているらしく、いつもは片手で血管外科醫生扱う斧を、このときばかりは両手で握っていた。アラスの剛力をもってすれば、頑丈な毛皮も厚い頭蓋骨も、あまり苦にはならないようだった。
 戦況はすっかり変化していた。だが巨体の獣たちはその変化が理解できないらしく、突き出される剣の前に次々と倒されていった。最後に残ったわずかな数の一団は、仲間が全滅しているにもかかわらず、なお戦いをやめようとはしなかった。そこへクリングの一隊が電光のように駆けこんできて、残りをことごとく片付けてしまった。最後まで立っていた一匹は、十ヵ所以上ものサーベルの傷から血を流しながら、顔を上げてあのかん高い遠吠えを上げた。アラスが進み出て鐙《あぶみ》の上に立ち上がり、斧を頭の上から振り下ろした。斧は顎のあたりまでめり込んで、遠吠えはとだえた。
 スパーホークは血のしたたる剣を手にしてふり返ったが、敵はことごとく倒れていた。さらによくあたりを見まわすと、勝利のために多大な犠牲を払ったことがわかった。クリングの手下が十人以上も倒れ――ただ倒れただけではなく、身体をずたずたに引き裂かれていた。ほかにも同じくらいの数の者たちが、血の海の中でうめき声を上げている。
 クリングは草の上に足を組んで座り、死にかけた男の頭を揺すってやっていた。その顔には悲しみがあふれていた。
「残念だ、ドミ」スパーホークが言った。「どのくらいの負傷者が出たか教えてくれ。手当の方法を何か考えよう。きみたちの土地まで、あとどのくらいだと思う?」
「精いっぱいに馬を駆って一日半だ、友スパーホーク。二十リーグに少し欠ける」クリングは死んだばかりの戦士の目をそっと閉じさせた。
 隊列の最後尾では、ベリットが馬上で斧を手にして、タレンとセフレーニアを守っていた。
「終わりましたか」セフレーニアが目をそむけるようにして尋ねた。
「はい」スパーホークは馬を下りた。「あれは何だったんです、小さき母上。トロールのようにも思えますが、アラスは違うと言ってます」
「原始人ですよ、スパーホーク。とても古く、とても難しい呪文です。神々と、スティリクムの魔術師の中でも特別に力の強いほんのわずかな者だけが、時をさかのぼって動物や人間を連れてくることができます。原始人が地上を歩いていたのは、数えきれないほどの時血管外科醫生代をさかのぼった、はるか大昔のことです。わたしたちは、かつてみんなああいう姿をしていました。エレネ人も、スティリクム人も、トロールさえもが」
「人間とトロールが親戚だって言うんですか」騎士は疑わしげに尋ねた。
「とても離れていますけれどね。はるか太古に変化があって、トロールと人間は別々の道を歩みはじめたのです」
「ノームが凍りつかせた時間の中も、思ったほど安全ではないようですね」
「ええ、確かに」
「そろそろまた太陽を動かす潮時でしょう。追ってくる者たちの目は、時間の隙間に逃げこんでもごまかせない。しかもここではスティリクムの魔術が働きません。だったら普通の時間の中にいたほうが安全です」
「わたしもそう思います、スパーホーク」
 スパーホークはベーリオンを小袋から取り出し、ノームを呼び出して呪文を解かせた。
 クリングの手下のペロイ族は、死者と負傷者を運ぶための担架をこしらえていた。ふたたび前進を始めた一行は、鳥がちゃんと飛んでいて、太陽がきちんと動きはじめたのを見て、ほっと安堵のため息をついた。
 翌朝、ペロイの巡邏隊が一行を見つけ、クリングが進み出て友人たちと協議を始めた。戻ってきたとき、その顔はきびしかった。
「ゼモック人は草に火をかけてる。友スパーホーク、悪いがあまり長く付き合えそうにない。牧草地を守らなくし、そのためにはできるだけの人数で、広く分散しなくてはならない」
 ベヴィエが何か思いついた顔でクリングに話しかけた。
「ゼモック人が一ヵ所に集まっていたほうが簡単なのではありませんか、ドミ」
「それはもちろんだ、友ベヴィエ。だがどうしてやつらが一ヵ所に集まる?」
「価値のあるものを奪うためです、友クリング」
 クリングは興味を持ったようだった。「たとえば?」
 ベヴィエが肩をすくめる。
「黄金とか、女とか、家畜とか」